志士道 ~ らーめん志士のものがたり 其の三(終) ~

「諦めずに続けていればゴールは近づいてくるもの」志士物語PART3

わずか5坪、7席しかない店で念願の醤油・塩専門のラーメン屋「らーめん志士」を開業した別所さん夫妻。
「豚骨ないんか?ならええわ!」と出て行くお客様も多いなか、あるイベントに参加したことで大きな転機が‥‥?

【北九州ラーメンフェスティバル出場と六倉会結成】

北九州ラーメン王座選手権、当時はまだ北九州ラーメンフェスティバルという名前でした。2011年3月にこのイベントが初開催される時、ラッキーなことに声をかけてもらって出場して。翌年の第2回では4位に入ることが出来ました。

第1回目は初めての試みでしたから、主催する側も参加する店側も皆手探りでやってましたね。

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志士道 ~ らーめん志士のものがたり 其の二 ~

「嫁さんと二人で店をやろう!」ラーメン屋を志すことにした別所さんでしたが…?志士物語PART2

【失敗と改良に費やした六年間】

本やネットで調べたスープの作り方をあれこれと試しては失敗し、改良してはまた失敗とひたすら研究を続ける日々が続いていました。

やっとスープがスープらしくなってきた頃、今度はタレとの闘いが始まったのです。

恵さん「寸胴で作ったスープをタッパーに小分けにして冷凍して、出勤前に一杯分ずつ解凍しては工夫したタレを使ってラーメン作って、毎朝ラーメン食べてから仕事に行ってたんです」

別所さん「油ひとつにしても香味油がいいんか、練り油がいいんかとかいろんなものを試しては食べてました。誰にも教えてもらわんかったから失敗→改良→また失敗。この繰り返しやったけど、そうやって努力を続けてたのが結果的にはよかったと思う」

「失敗したのではない、1万回うまくゆかない方法を見つけたのだ」


電球の発明で1万回もの失敗を繰り返した際にエジソンが言った言葉を思い出しました。


別所さんが自分の求めるラーメンの味を確立するまでに費やした時間は、なんと6年に及んだのです。

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志士道 ~ らーめん志士のものがたり 其の一 ~

北九州の名店らーめん志士さんの歴史にMakotoが迫ったノンフィクションPART1

「志士」というと吉田松陰や坂本龍馬など、幕末に活躍した勤皇の志士を連想される方が多いでしょう。

そうした歴史ファンの方が「らーめん志士」さんにシンパシーを感じて「幕末の志士では誰がお好きですか?」と問いかけると、店主の別所武さんはこう答えられます。

「歴史はくわしくないんです。すみません‥‥」

がっくりきた皆様、ちょっと聞いてもらえませんか。
そもそも志士とは「命をかけて高い志を貫く人」を表します。

別所さんの「らーめん志士」開店、そして現在に至るまでの道程は、まさに志を貫いてきた志士の物語だったんですよ。

【化学メーカー営業マンから焼き芋屋さんへ?】

北九州出身の別所さんは関西の名門大学を卒業、大阪の化学メーカーに新卒で入社し営業マンとして働いていました。

傍から見れば順風満帆な日々かもしれませんが、本人はそうではなかったようです。

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らーめん志士

まったくの素人が独学で生み出した「北九州一の醤油ラーメン」


それは九月だった。

あやしい季節だった。

‥‥と始めてしまうと志士さんじゃなく「一風堂」さんのラーメンブログを書かなあかんようになってしまうので、もとへ。

2018年九月下旬にインスタで八幡の老舗ラーメン店「貴龍」さんの感想をUPした際に、あるラーメン屋さんから“いいね!”を頂きました。

プロフを拝見するとウィットに富んだ文章、一見しただけでセンスの良さと旨さが伝わってくるラーメンの画像が並んでるではありませんか。

それが「らーめん志士」さんとの運命の出逢いだったのです。

私は豚骨ラーメンも好きですが、醤油ラーメンも大好きなので「北九州一の醤油ラーメン」との評価が高いこのお店にとても興味を抱きました。

しかし引っ越してきたばかりで戸畑区中原というのがどのあたりなのか見当も付かず、食べに行くのは難しいかな‥‥

と、思いはしたのですが、その後らーめん志士さんから“いいね!”を頂くたびにお礼訪問で志士さんの投稿を拝見し、上質な自虐を交えたユーモア(みうらじゅん氏に通じるような)あふれるその文章にどんどん引き込まれていったのです。

まさに「人の理性を狂わせる魔性の」ラーメン屋さん(笑)

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